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ミドルウェアの種類とシステム運用で使われるミドルウェアの役割とは?

 

システムの構築や運用に必要となるのがミドルウェアに関する理解です。ただパソコンを操作するだけでは関わりのない部分ではありますが、インフラエンジニアにとっては避けては通ることができません。しかし、ミドルウェアという名前だけは聞いたことがあってもシステム系との関りがない方の中には「あまり理解できていない」「上手く説明できない」という方もいるかと思います。今回は、ミドルウェアについて、その種類とシステム運用におけるミドルウェアの役割に注目してお伝えします。

 

 

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・そもそも“ミドルウェア”とは?

 

ミドルウェアとは、ソフトウェアの一種のことで、アプリケーションとオペレーティングシステム(OS)の中間(middle)に位置するソフトウェアのことです。

 

コンピュータは、アプリケーション・ミドルウェア・OS・ハードウェアという階層で並んでいます。このうち、OSはコンピュータの基本となる管理や制御など汎用的な機能を担っており、アプリケーションはWordやExcel、またChromeやSafariなどのブラウザアプリをはじめとするパソコンを使用して特定の目的を実現するために個別に追加していくものです。

 

OSは汎用的ではあるものの基本的な機能しか持っておらず、アプリケーションについては具体的な目的に応じた処理のみを行いますが、OS、アプリケーションの機能動作が円滑となるように、また複雑な動作も実現できるように両者の補佐を担っているのがミドルウェアになります。

 

 

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・ミドルウェアの種類

 

ミドルウェアの種類は、Webサーバー・アプリケーション(AP)サーバー・データベース(DB)管理サーバの3つに分類することができます。

 

■ミドルウェア①:Webサーバ

私たちが日常生活でパソコンやスマホを使って何かを検索した時に、表示される文字や画像などの検索結果を表示するプログラムです。ユーザーのリクエストに応じて、必要な情報やデータを提供してくれるものですが、そこには静的なコンテンツ、動的なコンテンツを表示させる役割があります。静的なコンテンツはいつだれが見ても同じ内容として表示させるのに対して、動的なコンテンツはユーザーや時間帯によって表示させる内容が変化するものです。たとえばECサイト(Amazonなど)でのショッピングカートが例として挙げられます。

 

■ミドルウェア②:アプリケーションサーバ

アプリケーションサーバは、Webサーバから届いたリクエストをもとにして、JavaやPHP、Rubyなどで作成されたアプリケーションを実行して動的コンテンツを生み出すミドルウェアです。アプリケーションだけではリクエストに応じることができない時には、次で説明するデータベース管理サーバにリクエストして必要なデータを収集する場合もあります。

 

■ミドルウェア③:データベース管理サーバ

データベース管理システム(DBMS:Database Management System)が動作しているサーバがデータベース管理サーバです。データベースはアプリケーションのデータ保存、蓄積しており、アプリケーションからリクエストを受け取るとSQLというデータベース言語を実行して、リクエストに応じた必要な情報を抽出して情報をアプリケーションサーバに届けます(※『SQL』の詳細についてはこちら)。

 

 

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・システム運用でのミドルウェアの役割

 

システムの運用で使われる「運用ミドルウェア」というものがあります。ミドルウェアはOSとアプリケーションの中間に位置することは前述の通りですが、運用ミドルウェアについては異なります。運用ミドルウェア、OS上に存在しているもので機能が特化されているため、独自で運用アプリケーションとしての機能を担っています。

 

運用ミドルウェアはシステムでよく使用されていますので、ここでは運用ミドルウェアの役割について見ていきましょう。

 

■運用ミドルウェアの役割①:システムのバックアップ

データの消失はシステムの運用において絶対に避けなければなりません。「データ=命」と捉えても過言ではないでしょう。しかし、万が一の事態はいつ発生するか分かりませんので定期的なバックアップが必要となります。バックアップの対象や頻度、タイミング、バックアップ先に考慮して最適な状態にしておかなければなりません。

 

■運用ミドルウェアの役割②:システムの監視

システムに障害が発生した時にいち早く検知することが求められます。そのためシステムを常時監視するための運用ミドルウェアがあります。次のような項目を監視します。

・ノード監視(サーバやネットワーク機器、ストレージの稼働を監視)

・リソース監視(CPUやメモリ、ディスクなどの各機器のリソース使用状況の監視)

・プロセス監視(サービスが停止していないか監視)

・ログ監視(OSやミドルウェアのログに異常がないか監視)

 

■運用ミドルウェアの役割③:ジョブの運用

定型的な作業のことをジョブと言いますが、システム運用の中では様々なジョブが発生します。たとえば、バックアップやログ取得、サーバの再起動などです。その都度人力で一つひとつ実行することは工数がかかり、煩わしいですし、何よりミスが発生しやすくなります。そのため、ジョブの処理順序やスケジュールを設定することで運用ミドルウェアに任せることができます。

 

■運用ミドルウェアの役割④:サーバの冗長化

サーバの冗長化とは、障害が発生した時でもシステムが停止することなく、システム維持できる性質のことを言います。同じ機能を持っているサーバを複数台用意することで冗長化を実現しますが、用意した予備のサーバに切り替える仕組みとして使用される運用ミドルウェアを高可用性クラスタとなります。

 

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